叢生 症例
第1症例 治療前 11歳0ヶ月
左上2番目の歯(側切歯)が内側に大きく転位し、一般的には抜歯をして矯正するのが妥当とも考えられる症例です。
治療後 17歳11ヶ月
SLAで長期にわたり上顎左右の側切歯をゆっくりと押し出すことにより、同部分のアゴの骨(歯槽骨)の成長を促した結果、男の子ということもありしっかりと骨が成長してくれて非抜歯でほぼきれいに並べることができました。歯肉の退縮や矯正治療に伴い虫歯も作らず、きれいな歯並びとなりました。
第2症例 治療前 10歳4ヶ月
この症例は叙事であり、歯の交換も進んでいたので非抜歯で歯並びを治すのは非常に難しいと考えられました。SLAで第2大臼歯を後ろに送りながら、その反作用で側切歯を押しだし(後戻りの原因になるので、無理な歯列の拡大は避けました)歯並びの改善を試みました。
治療後 19歳4ヶ月
わずかに上顎犬歯が入りきりませんでしたが、非抜歯でほぼ良好な歯並びにする事ができました。虫歯も作らず、歯茎も健康的で、咬み合わせも良好です。
保定終了 4年目 26歳10ヶ月
この写真は、保定装置を使わなくなって約4年が経過したところです。普通であれば初めの歯並びの悪さからかなりの後戻りがあっても不思議ではありませんが、ゆっくりと治療を進め、歯垢骨の成長を利用できたため(成長がゆっくり来ているタイプの女児だったと思われる)、安定に結びついたと思われます。
第3症例 治療前 18歳3ヶ月
右上の側切歯が著しく内側に転位し、その分上下の正中線の偏位が大変大きく、上下左右にわたり乱れていない歯がないほど、著しい叢生を呈していました。
保定後 1年 28歳Oヶ月
叢生が著しかったため、その改善には時間がかかりましたが、ほとんど全ての歯が乱れていましたが、バランス良く整えられ、正中線も一致しました。歯肉の退縮もほとんどなく、最初の歯並びからは考えられないほどきれいな歯並びになりました。
保定終了 3年目 31歳6ヶ月
28歳半のころご出産され、夜中にも3時間毎の授乳があったりと忙しく、その頃からリテーナーは全く使わなくなったそうです。つまりこの写真は補綴終了後約3年になりますが、ほとんど後戻りが見られず、SLAによる治療が如何に安定しやすいかを理解できると思います。(多少の後戻りを示す症例もあります)。